節煙法が失敗しやすい理由

徐々にタバコを減らして止めようとする人は多いものです。止められないならせめて減らそうかと思うのは無理ないことですよね。 でも、ちょっと待って下さい。タバコが止められないのはニコチンのせいだと『タバコが吸いたくなる仕組み』で説明しましたが、満足できる(禁断症状の出ない)ニコチンの量は人によって決まっています。20本吸っている人は、普通に吸って禁断症状が出ない本数がちょうど20本の人なのです。この人が10本に減らして普通に吸ったら、禁断症状が出てしまいます。その為、無意識に深く吸ったり、根本まで吸ったりして、禁断症状がでないようにニコチンの量を調節してしまい、時にはニコチン以外の有害物質をかえって多く吸い込んでいる場合もあります。普通に10本に減らしただけだと、20本吸わないと禁断症状がでる体質は変わらないので、苦しさがいつまでも続くことになり、結局、元の状態に戻る人が多いのです。 でも、タバコを減らしただけでこんなに苦しいのだから、きっぱり止めるともっと苦しいと思うのは間違いです。 節煙法では体はいつまでもニコチンを求め続けるため禁断症状がずっと消えませんが、きっぱり止める絶煙法ではニコチンが全く入らないことによって、自動的に禁断症状を打ち消す機能が働き始めます。この機能は1本も吸わない日が続くことによって初めて機能し始めるのですが、禁煙1~3日目にもっとも強く機能し、4日目には大分楽になっているはずです。

監修:山岡雅顕先生

←戻る
Top